ハイファイ堂メールマガジン

レコマ君のジャズレコード独り言　第4回目　「COLUMBIA盤の話」　2006年3月3日　レコマ君　COLUMBIA盤のことだが、最近、とみにマトリックスとかスタンパーのことが話題になっている。自分としてはスタンパーの「−XX」（レコードに刻印されている例の数字です）に関してはあまり意味感じていない。CONTEMPORARYの場合もスタンパーの1Aとか2Dとか5C等々気にする方がおられるが、「オリジナルか、オリジナルで無い」とかの問題ではないと思っている。レコードNO.とマトリックスは基本的に違います。マトリックスは録音時の記録NO.です。このNO.をプレスのスタンパーに打ち込んであるものが、スタンパーNO.です。末尾の「1A」、「2B」等々の記号は、製造ロットNO.と考えられる。ただ、オリジナルの中の、厳密な意味で「本物」と称されるものでは、スタンパーが意味を持つこともある。
エマーシーのクリフオード・ブラウン「スタデイー」を例にあげよう。この時代のラベルは、小ドラマーで、銀色のリング付きである。ジャケットも、ブルーバックで、表は深い濃い茶色で、コーテイングの有るもの。そして、スタンパーが、片面大文字の、マシンスタンパー、裏は、小文字のマシンスタンパー。これらが揃って、オリジナルの中の「本物」と言う物になるのだが、この辺りは、例の「コレクターのこだわり」である。ここまで知っている人も、持った事のある人も、ごく僅かと思う。

ブルーノートでも、言い出すとキリが無い。溝、フラットディスク、Rマークの有無、アドレス等々…。最低限必要な事項を満足していればオリジナルとして十分と思う。判らずに表示している方は仕方ないが、ヤフーオクで無意味な情報や、間違った情報を記載していることが結構ある。
「コロンビアレーベル」はメジャーレーベルだから他のマイナーレーベルと違い、結構しっかりしていると思われる。通常、12インチ盤は、6EYES（ラベルの目玉のような柄　写真左下）　と言われる、赤黒のラベル（クラシックはグレーです。写真右下）の溝ありから始まる。

その後、6EYESの溝なしになる。次に2EYESになり、初期のものは「MONO」表示の無い「MONO盤」（写真左下）になり、その後、「MONO」のロゴ入り（写真右下）に変遷する。

ステレオが出てきたころから「MONO」「STEREO」の表示がされ始めたと考えられる。「360°」が「STEREO盤」（写真左下）に　、「MONO盤」にも「360°」（写真右下）が付いてくる。

NO.の表示でCL.がMONO盤、CS.はステレオ盤。その後、赤一色のラベルになり、PS-***になる。KS-***の物もある。　余談であるが、「ラウンドアバウトミッドナイト」（MONO盤）はラベルに360°の表示がないが、ジャケットには360°の表示がある。不思議！「←360°→」はかなり以前からコロンビアの「売り」になっていたものと思われる。　次回は、コロンビアの傍系レーベルについて、述べます。（続く）
♪今週の推奨盤♪ 「ARCHIE SHEPP/LIVE AT THE DONAUESHINGEN MUSIC FESTIVAL」 SABA SB-15 148 ST　PINK GERMANY FD STEREO　Orig 　アーチーシエップの、ドイツ、ドナウシンゲンジャズフエステイバルでのライブ録音。劇作家を目指したアーチーシエップのアレンジメントが素晴らしい演奏になっています。A,B面通しての「ONE FOR THE TRANE」は演劇的な構成になっています。コルトレーン(同年7月に他界)に捧げた名演奏です。「いそしぎ」をデフォルメしたテーマが出てくるクライマックスは感動を呼びます。（写真右下はSABAのオリジナルラベル）レコマ君へのお問い合わせはこちらから http://recoma.hp.infoseek.co.jp/