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8月に入ったというのに名古屋はあまり熱くありません。でも今大須2Fは夏真っ盛り。管球アンプや大型A級アンプがガンガン稼働中なのでしているのでどのシステムでも聴き応え満点！週末は是非大須本店へお越しください。その中で今回はA級アンプに関する音比べを、クレルのアンプを中心に試聴しました。どれも個性的でパワーを肌で感じるものばかりです。大須本店　　小島　陽介

KRELL KSA-100 販売価格238,000円（定価940,000円）クレルアンプの第一号モデルにふさわしいボディシャーシの存在感。音は太く力強いのに決して荒くなく高音も滑らか。音にはしっかり温度感があり相反だらけの特性を非常に巧くまとめあげてます。これぞクレルの音の原点。初期のクレルの音はやや音に甘みがあり、ボーカルには艶と色気が乗ります。B&Wのマトリックスシリーズではメロウな雰囲気も持ちつつも力強さも持ち合わせた魅力的な音を堪能できます。

KRELL KMA-100mk2 販売価格388,000円（定価1,650,000円）クレル初期のデザインを踏襲したモノラルモデル。全体的な音の特徴はステレオ仕様のKSA-100に近いですがやはり音のスケール感はひと回り以上。スペックではともに100W/chですが聴感上ではずいぶん違い、朗々と鳴らす余裕をもったドライブ力を感じます。KSA-100では音が塊のように出てくるようで音圧感を感じるのに対し、KMA-100では音の力強さはそのままに音が空気に伝播して出てくる感じなので空間表現も優れてます。あえて譬えるならばKSA-100は“木”、KMA-100は“森”といった感じでしょうか。

KRELL KSA-200 販売価格378,000円（定価1,155,000円）サイズはW618xH230xD645mm。ヤバい大きさです。幅も奥行きも600mm超えというのは規格サイズのオーディオラックには収まりません。ラックを縦にして天板に載るかどうかでしょうか。ラックに乗せるのに悩むなら床置きにして使いましょう、と言わんばかりのサイズです。サイズには難がある反面、それを補えるぐらいに音は非常に優秀です。L222のドロンコーンウーファーでありながら低音の輪郭が鮮明に出す抜群の制動力。オスカーピーターソン・トリオのMY ONE AND ONLY LOVEのピアノの滑らかな繋がりに余計な付帯音や歪みが無く非常に聴きやすいです。とにかく音質面に関しては非常に万能なので38cmウーファーで組まれたJBL43系のメインアンプに、マルチで組まれる方に低音用・高音用どちらに使っても特長を生かせるアンプです。

EXCLUSIVE M5 販売価格278,000円（定価860,000円）未だ人気の衰えを知らないA級モノラルアンプ。発売が1982年なので間もなく30周年を迎えるモデルです。80年代前半の国産のA級アンプの最高峰といえばまず間違いなくコレでしょう。国産アンプ離れした開放的な鳴りっぷりと秀逸な制動力は聴き応え満点。ディテールの丁寧で繊細な表現はクレルのアンプにはない魅力です。

JBL L222A 販売価格298,000円（定価700,000円）今回視聴に使ったスピーカーはこのモデル。3ウェイ+1パッシブ構成のトールボーイ型スピーカー　このモデルはL200系のユニットのマグネットがフェライトに変更されたモデル。ですが今回、ネットワーク内のコンデンサーを大幅に交換した事で非常に若々しいフレッシュなサウンドに生まれ変わりました。パッシブウーファー式なので低音に締りがないのでは？と思うかもしれませんがそんなことは杞憂に終わるほどの鳴りっぷりの良さです。

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