ハイファイ堂メールマガジン

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今回は「ムンドな一日」をご紹介します。大須本店　越濱　靖人

このようなシルバーの物を私は通常「白モノ」と呼んでいます。とても好きな色で，ほとんどの場合音色も無色・透明でクドさを感じないアンプが多いです。今回はワディアのＣＤプレーヤーから直結でゴールドムンド３機種を試聴レポートします。ちなみにスピーカーは似合いませんがJBLエベレストです。どこまでJBLが変わるでしょうか。

音源であるワディア８５０ＳＴＤ。ヘアーラインのシルバーモデルで音色に多少色づけあり。昔のワディアから比べ少しおとなしく丁寧なディテールを描きます。デジタルボリュームがある為プリを通さずパワーアンプにつなげることが可能です。重量がある為か質感にも重みがあり，音色も割と使いやすい感じがします。ちなみに￥５００，０００（税込）です。

GOLDMUND MIMESIS SR2 POWER ￥580,000　￥320,000(TAX IN) 小さいながらも250W+250Wを叩き出す，強靱なパワーアンプです。上級機と同じ無色な音色です。どちらかといえば切れがよいタイプで３機種の中では，ややハイ上がりとなりました。スピード感がありヌケも抜群によいモデルです。ただ，エベレストのように大きなウーファーは駆動できますが制動は難しいようです。高域は申し分ないですが全体的に質感は乾いた感じでした。

GOLDMUND MIMESIS 28 EVO. ￥1,180,000　￥630,000(TAX IN) 今も現行のミメシス28シリーズの２世代目モデルです。今回は現行のミレニアム・エボの一つ前にあたる普通のエボリューション・モデルです。これは質感が落ち着いており，とても良い感じです。シルキータッチで密度もしっかりしています。特に良いのが空間表現で，とても広いサウンドステージを描くことが出来ます。さすがに現行のJOB4サーキットのミレニアム・エボの方が透明感において一枚上ですが質感ではJOB3の通常エボモデルの方が良いかもしれません。高域は歪みが少なく，中域は十分ボリュームがあり全く不足を感じさせません。低域は密度があり制動力も「ある程度」ありますが，出来ればもう一歩ガチッとした低い低域を再現してほしかったです。これはやはりモノのMIMESIS ２８．４やMIMESIS ２９でないと無理かもしれませんね(^^;)　ちなみにバランスとアンバランスを比較しましたが，圧倒的にアンバランスの方が良かったです。定格出力は200W+200W（8Ω）です。最大出力は500W+500W（8Ω）です。

GOLDMUND MIMESIS 9.5 ￥2,150,000　￥850,000(TAX IN) 前のラインナップである９シリーズのステレオ最上級モデルです。現在では２９シリーズに変わっています。重量は７０〜８０Kgあり，天板はおよそ4mmほどの鉄板で出来ています。とにかく重いアンプで作りの良さを感じます。シャーシも現行のモデルより分厚く，最上位ならではの品質を保っています。自慢のメカニカル・グランディングがとても効いていそうな作りです。まずは音ですが，一聴して「大人のムンド」です。28 Evo.より更にしなやかな質感。とても素直で決して出しゃばりません。そして控えめでありながらも強い主張を感じました。ものすごくシルキータッチで，マレイ・ペライアのブゾーニが静かで落ち着いた佇まいで奏でてくれました。スピーカーがJBLなのにまるで別物のスピーカーです。無色なのにコクがある。低域は太めに出ながらも，正確に制動する。すごく知的なアンプですね。サウンドステージやレスポンスはmimesis 28 Evo.の方に軍配は上がりましたが，雰囲気や佇まいではこちらの方が一歩上手でした。定格出力は225W+225W（８Ω）です。最大出力は分かりませんでした。ちなみに今回の試聴では一番好きなアンプでした。
どれもアメリカのアンプでは得られない，ヨーロッパならではの質感が得られた結果となりました。今のJBLサウンドに飽きている方は是非一度ゴールドムンドを試して頂きたいです。どのモデルも歪みの少ない，しなやかなサウンドを体感して頂けると思います。越濱　靖人
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