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JBLスピーカー/ブックシェルフタイプ
ハイファイ堂メールマガジン第677号 丸の内店
先日、JR宇都宮線のとある駅の寒風吹き荒むホームで列車を待っていたところ、危うく低体温症になりかけてしまいました。このところの寒さは、防寒対策の隙間を狙って攻撃してくるようで、油断大敵と改めて気を引き締め直しました。
この冬一番の寒波が到来するなか、暖かな屋内で音楽を楽しみたいものですね。
皆様いかがお過ごしでしょうか。
ハイファイ堂 丸の内店 廣川勝正です。
さて、今回はJBLのスピーカー、特にブックシェルフタイプに絞って語りたいと思います。
ここ最近、丸の内店にて1970年代から1980年代のJBLブックシェルフスピーカーを立て続けにお買い求め頂きました。
接客応対での試聴の時に、改めてそれらのスピーカーの魅力を認識させられましたので、今回、ぜひ取り上げてみようと思った次第です。
さて、その口火を切ったのが下の写真のJBL 4311Bです。
主に録音スタジオの調整室や編集室のモニターとして使われてきた4311シリーズ。こちらの4311Bグレーフィニッシュモデルは、そのシリーズの第3弾にあたるモデルです。ウォールナットフィニッシュのモデルも人気が高いのですが、いかにもスタジオのプレーバックモニター然としたグレーは、外装による微妙な音の違いも含めて、個人的に大好きです。
外装の影響なのか2213Hウーファーの低域がタイトで心地よいところも魅力に感じました。
それと帯域バランスが整っていて、音抜けが良い印象です。13cm口径のLE5-10と3.6cm口径のLE25-2からスッとスムーズに音が出てくる感じも、現代機には無い、良い意味での軽さを感じさせられます。
さらに現代機では絶対に聴けない、前に迫ってくる音像は特筆ものです。
次回の入荷の際にも、ぜひ皆様に聴いていただきたいスピーカーの一つです。
4311B売約後、すぐに売約となったのが、下の写真のL26 Decadeです。
1972年発売の25.5cmウーファーの125Aと3.6cmツイーターのLE25-1が組み合わされた、こちらは民生用のモデルです。
先の4311Bとサイズを比べてみると幅はさすがに小さいですが、高さはL26の方が約1cm高く、サイズ感はあります。独特感のある突き板仕上げが少しレトロな味わいを醸し出しているところも魅力です。
ですが、このモデルの最大の魅力は、何と言ってもその音です。
「これ以上何が必要なんですか」と言いたくなるくらい、十分すぎるほどの量感のある低域と、最高域までよく伸びきった高域。低域のグラマラスなキャラクターは4311Bとは真逆の個性で、とても興味深い音です。
特に3.6cmツイーターのLE25-1の高域が軽く弾かれたように出てくる感じなど、近年の金属製ドーム型ユニットよりも優れていると感じた次第です。
その後、秋葉原店より取り寄せた L100 Centuryもすぐに丸の内店を巣立っていってしまいました。
1971年発売の民生用3way中型ブックシェルフスピーカー、ユニットは30cmウーファーの123A-3、13cmスコーカーのLE5-2、3.6cmツイーターのLE25というアルニコマグネットユニットの組み合わせです。
このスピーカーの魅力は一言で言うと音がダブつかないというところです。
アルニコユニットならではの素性を生かした適度にタイトでキビキビした鳴り方は、当時のプロフェッショナルシリーズのテイストが感じられます。
JBLといえども、民生用モデルの多くは個性的な音のスピーカーが多いのですが、この L100 Centuryはプロ用モニターとしても十分通用するモデルという印象を持ちました。
最後にご紹介するのは1982年発売の4312です。
ご存知ロングセラーを誇るシリーズの第一弾モデルです。
こちらのユニット構成は、30cmウーファーの2213H、13cmスコーカーのLE5-12、3.6cmツイーターのLE25-2というフェライトマグネットユニットの組み合わせです。
ユニット構成は、先にご紹介した4311Bとスコーカーのみ微妙に違うくらいですが、音はかなり違う印象がありました。
見た目に天地が逆になったデザインと、ウッドフィニッシュというところが先の4311Bと違うのですが、それ以外に味付けそのものが意図的に違いを生み出しているのではと感じました。
特に低域の量感は明らかにグラマラスに変貌を遂げています。その点は先に紹介したスピーカーの中ではL26 Decadeに一番似ていました。
ですが、全体のバランスは非常にナチュラルなので、JBLのモニターらしいフォーカスされた音像が前に出てくる感じが心地よいです。
全体的には、4311Bをよりワイドレンジにしたという印象を受けました。
最後に、ここで取り上げた4機種に共通して言える美点は、ユニットに耳を近づけて聴いてみても、一切破綻した音が聴こえてこないという点です。
それぞれのユニットが妥協なくしっかりと造られている優秀なものの証でもあると思います。
この時代のスピーカーのコストパフォーマンスが抜群なことが、人気の理由であると改めて実感した次第でした。
さらにもう一つ、ハイファイ堂の各商品部の外装を含めたメンテナンスの努力が、さらなる人気を支えている要因だと改めて感じました。
ではまた次回。
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2024-12-20 珍しいALCの真空管アンプ入荷しております。
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2024-12-11 マッキントッシュのプリ・パワーが入荷しました!MC275/4とC2500になります。他にもJBL 4343WXなど、今後商品化予定です。
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2024-12-20 JBL MINIGON TYPEがメンテナンス完了で入荷しました。ユニットは広い帯域が自慢のE110-BとLE20を搭載。フルレンジのようなまとまりの良い音が持ち味です。棚の上などに構えると場所を取らず&オシャレにヴィンテージサウンドが楽しめます。店舗利用にもオススメです♩
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