TANNOYのCODA ハイファイ堂メールマガジン第694号京都商品部

TANNOYのCODA
ハイファイ堂メールマガジン第694号京都商品部

こんにちは、京都商品部の真継です。 5月になり、気温もかなり上がってきて、汗ばむ季節になって来ました。これからまた暑い時期になるんだなと思う今日この頃です。
先日、実家の方に帰省し、新緑を楽しみました。写真は実家の裏山に生えていました筍です。
	さて、今回はTANNOYのCODAが入荷してましたので、紹介させて頂きます。 TANNOYと言えば、Autograph、G.R.F.、Rectangular York、IIILZ など、思い浮かぶスピーカーはいろいろありますが、今回紹介しますCODAはレア的な商品で、商品部にもほとんど入荷がない商品です。
良く耳にするTANNOYと言えば、英国TANNOYの商品が多いと思われます。しかしこのスピーカーは、米国TANNOYの商品です。少し紹介しますと、アメリカ　タンノイは、54年にNYで設立。単なる製品の輸入販売ではなく、独自の製品開発もしていました。しかし、家具調のスピーカーが作られるのは68年ごろからで、しかも、74年にはアメリカ・タンノイは閉鎖されるので、すごく短い間しか作られず世に出た製品も英国TANNOYに比べるとずっと少ないそうです。このCODAの入荷が少ないのもうなずけます。
今回入荷してましたCODAはブックシェルフのサイズでモニターゴールド12インチを搭載しているスピーカーです。特に印象を受けたのが、サランネットです。独特の織物で尚且つ縦ストライプに折りこんであるサランネットでした。サランネットはスピーカーの顔ですので印象に残りました。英国TANNOYでは見ない米国TANNOY独特の織物です。

	英国TANNOYの代表格の?LZはこんな感じのサランネットです。逆にこちらも英国TANNOYの特徴とも言えるでしょう。
ユニットはモニターゴールド12インチを搭載しているのでモニターゴールド独特の音色を奏でます。
サイズ的には?LZとほぼ同じサイズですが12インチということもあってサイズを超えた低域の響きの豊かさを感じます。また英国TANNOYの代表格の?LZとは少し違うアメリカ向けの味付けが感じられる気がします。上品な響きの英国TANNOYに対し、引き締まった筋肉質な米国TANNOYというところでしょうか。
また、このスピーカーの特徴としまして目を引くのは吸音材です、この吸音材は米国TANNOYの特徴的な物と言えると思います。 CODAはこんな感じです。
	ちなみに?LZはこんな感じです。
この辺りからしても箱の響き方を英国に比べ、アメリカンなサウンド傾向へもっていきたかったのではないかと思います。実際、音の響き方がこちらの方がマッスルに聞こえます。どちらもユニットをモニターゴールドを使用しているのに、この対照的な音の作り方もTANNOYの面白さを楽しめるところだと思います。こちらの商品は扱いがございます。是非、店頭にて面白さをお楽しみ下さい。
他にもアメリカ・タンノイの商品はこんなものがあります。TANNOY　AUTOGRAPH　STANDARD（左の写真）、Belvedere（右の写真）など。

	左の写真はBelvedereの中部です。下の写真は?LZとほぼ同じサイズのGRANADAの内部の写真です。やはり吸音材はこのタイプの物が使用されてました。

英国TANNOYでよく知られてますRectangular Yorkの内部はこんな感じです。吸音材がやはり米国TANNOYのものとは異なっていました。（下の写真）

ちなみにJBL4343はこんな感じの吸音材が使用されています。これは余談ですがメーカーによっても違う物になります。（参考までに）

実際、アメリカ・タンノイは操業が短いこともあり、製品の数も少ないと思われます。入荷も限られますのでホームページを確認頂き、お問合せ下さい。今回調べて見てTANNOYは英国向き、米国向きいろいろ音作りを模索した時代があり、現在に至っていることがわかりました。またその辺で、マニアのニーズをくすぐっていると思います。これもまたオーディオの面白さではないでしょうか。それではまた。