普通のシステムでモノラルレコードを聴くと、音が中心に集まり気味で広がりがなく、ステレオで育った耳には、奥行きが感じられない平板な印象に聞こえてしまいがちです。 そこで、モノラル全盛時(1950〜1960年頃)のスピーカーシステムを調べますと、代表的なものが折返し型コーナーホーンで、左右の壁をイメージホーンとして利用する「Kホーン(クリプシュホーン)型」と呼ばれるシステムで、 原型となったのが、ポール・W・クリプシュ氏により、1940年に出願され1943年に発行された特許 US2310243 A [ Horn for loud-speaker ]です。