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解体新書 vol.16 JBL D30085 HARTSFIELD オリジナルvsレプリカ篇 解説近藤賢二・佐竹裕行、写真撮影佐竹裕行 スピーカーへの愛情がJBLの最高の技術である。まさにヴィンテージオーディオというべき"JBL HARTSFILD"、今でも一日中眺めていても飽きないスピーカーだと思う。1950〜70年代のスピーカーはそれこそ豪華な家具そのものの造りであった。JBLのパラゴン及びオリンパスやハーツフィールドなどは、そういう思想のもとに作られたと考えられる。(近藤) |
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今回は2台のハーツフィールドが同時に在庫するという凄く稀な機会だったので比較形式にしました。 左がオリジナルで、右がレプリカです。(佐竹) |
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レプリカの方は色が塗っていません、ネットワークを着ける穴もありません。 あとはほとんど一緒です。(佐竹) |
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天盤を外したところです。 色以外は同じです。レプリカの方が釘を打っている数が多いみたいです。(佐竹) |
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後ろの台形のボックスの形が微妙に違います。オリジナルは本体と台形ボックスの間にもう一枚板が挟んであります。(佐竹) |
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ここもレプリカの方が釘が多いです。(佐竹) |
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オリジナルの方のバックチャンバーの中です。ネットワークに下のケーブルは使っていなかったようです。上の四角いのがネットワークの裏側になります。本体と触る面はスポンジの様なものが付けられていますが、おそらく後から付けたものだと思います。(佐竹) |
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ネットワークです。(佐竹) |
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型番はN500です。(佐竹) |
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細部が微妙に違いますが、大きく違っているのはレプリカはポートの壁にフェルトを貼っています。 オリジナルはポートの中にグラスウールが入っています。(佐竹) |
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オリジナルはこの中まで黒く塗ってあります。(佐竹) |
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今回の2ペアのハーツフィールドはステレオ時代のモデルです。初期のものは台形のバックバックチャンバーと本体が一体型になっているそうです。低域のロードの形も違っていて、ウーファーが少し下を向いた形で付いて、音を2方向に分ける所が前ではなく後になっているそうです。(佐竹) |
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ウーファーを外したところです。低域のロードが正面で2方向に分けられているのが分かります。(佐竹) |
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ホーンの開口部のネットです。 ネットの素材が違います。オリジナルもステレオサウンドなどに載っている写真と違うのでどちらも張り替えて有るようです。(佐竹) |
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ネットの外側の柱とネットは外すことができます。柱は後からネジ止めされています。ネジを外すと簡単に外れます。 レプリカの方が少し柱が厚く作ってあるみたいです。(佐竹) |
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開口部です。ここもほとんど同じように見えます。この開口部も初期のものではもう少し低い位置で押さえられているそうです。(佐竹) |
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柱はこんな感じです。簡単に外せます。(佐竹) |
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オリジナルの方が補強が入っていたりして作りが丁寧です。(佐竹) |
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オリジナルの方は端子が替えられています。それ以外は同じようです。(佐竹) |
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ドライバーです。オリジナルの方が古い375を使っています。(佐竹) |
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レプリカの方の足です。 レプリカの方は何故かロードの途中からスピーカーケーブルが出ています。(佐竹) |
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本体だけの状態です。(佐竹) |
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これはオリジナルの方の正面の板なんですが、オリジナルは板が真ん中で木目をちゃんと合わせて有ります。(佐竹) |
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オリジナルのネットの裏側です。(佐竹) |
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天板の隙間も、オリジナルとレプリカでは微妙に違っています。(佐竹) |
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見た感じはオリジナルの方が年代的にも古いみたいでオーラが有りますが、レプリカもかなり頑張って作ってあります。同じ形のエンクロージャーでもそれぞれのキャラクターがある感じがしました。ハーツフィールドの構造はかなり複雑そうなのでレプリカを作るのもかなり苦労したと思います。今回の2ペアはどちらもちょうど後期型でした。後期型はWの形に内部のホーンが作ってあり割と分かりやすい構造になったらしく、初期型の物だとJBLの会社のなかでも限られた職人しか作ることができなかったらしいです。 初期型のレプリカに挑戦した人はいるんでしょうか?ハーツフィールドはJBLらしく組合せを換えることを考えて作ったスピーカーなので、現代のスピーカーよりもどことなくゆるい感じがします。とても懐の深いスピーカーに感じました。(佐竹) JBLテクノロジの基礎は大部分が創設者ランシングによって築かれたと言えるであろう。そればかりか今日のスピーカー技術には彼の先進性は確実に現在に受け継がれている。ランシングは1946年に自らの理想を貫くため”ジェームズ・B・ランシング社”文字通りJBL社のスタート台となる会社を設立したのである。そして翌年、38cm径ワイドレンジユニットの傑作D130を開発。エッジワイズ巻きボイスコイル、空気成型アルミセンタードーム、アルニコVによる強力磁器回路など数々の画期的な技術を搭載し、その優れた理論は現在のJBLのあらゆる部分へと継承されていった。数々の名機がJBLの基礎を築いていく。そして1954年には、「究極のスピーカー」と絶賛されたD30085 ”HARTSFILD ”が誕生したのである。初期型、中期型、後期型と、この家具調の優雅なフォールデッド・コーナー・ホン型エンクロージャーを造り上げたのは凄いことである。(近藤) |
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