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こんにちは、福岡店の徳重です。今回は、久しぶりにDIATONE特集です。生誕25周年という事で、「DS-2000シリーズの系譜」と題してお送りします。尚、初代DS-2000以外は現在在庫が有りませんので、画像は過去情報データベースから転載致します。
先ず、初代DS-2000です。現在福岡店に在庫がございます。今から25年前の1985年に発売されました。「密閉ブックシェルフ型エンクロージャー」「コーン紙に剛性の高い素材を用いた30cmウーファー」「DIATONE独自のスコーカー/ツイーター」という点は、最終モデルDS-2000ZXまで一貫しています。音質も、低域再生は少し苦手ながら鮮烈な中高域と抜群の解像度が持ち味、というキャラクターも、シリーズに共通しています。解像度の良さを生かし、店内でカートリッジ等の状態チェックをする際は、このスピーカーが組まれたシステムを使用する事が多いです。スタンダード的に使える、頼りになる一品です。
	次は2代目 DS-2000HRです。1987年に発売されました。 HRはHigh Rigidity（高い剛性）の意味です。エンクロージャーの素材/構造によって高い剛性を実現しており、1本の重量が42kgとシリーズ中最も重いです（他の3機種は37〜38kg）。低域が少し苦手なDS-2000シリーズですが、このHRは比較的ドッシリ感の有る音だと、以前試聴した際に思いました。初代2000とこの2000HRのスコーカー及びツイーターは、ボロン化チタンを用いたユニット（チタンにボロンを蒸着させて成形した振動板を使用、1980年発売のDS-505に搭載されて以来80年代DIATONEの代表的なユニット）を搭載しています。
90年代に入り、各オーディオ機器はより高い解像度を求められるようになっていきました。 NHKモニター2S-305が2S-3003へと入れ替わっていったのもその例です。 DS-2000シリーズにも変革が有り、スコーカーとツイーターには振動板にピュアボロンを用いたユニットが搭載されました。ピュアボロンの振動板は、ボロン自体を非常に高度な技術で成形したもので、1988年発売の最高機種DS-V9000に初めて搭載されました。その後発売された大部分の上級機種に採用されています。さて、1994年に発売されたDS-2000Zです（画像は別売の純正スタンドに設置した状態です）。このモデルからデザインが一新され、各ユニットがエンクロージャー中央に配置され、外観も少し細身になりました（2000Zと後述の2000ZXは幅380mm、初代2000と2000HRは410mm）。ツイーターの再生帯域は上限が80,000Hzと、スーパーツイーター並です。ちょっと怖くなる程の高解像度だったと記憶しています。今でもお探しの方が大勢おられると思います。2000シリーズの最高峰です。
	最後は、最終モデルDS-2000ZXです。1996年に発売されました。基本形は2000Zとほぼ同じですが、エンクロージャーの材質や構造等を変更し、2000Zよりもコストダウンしています（大量生産出来る様簡略化したとの見方も有ります）。ちなみに歴代2000シリーズ（1本のみ）の価格ですが、初代が168,000円、HRが200,000円、Zが250,000円、ZXが180,000円です。
かなり大まかに、DS-2000シリーズの流れを見て来ましたが、如何ですか。改めて思いますが、大変な技術と物資が投入されたスピーカーだと思います。特にユニットは、今でも世界最高水準として通用すると思います。正に、日本人だからこそ出来た、「日本のものづくり」を象徴するような製品だと思いました。

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