「オーディオ的不思議箱」 2007-2-2 音迷人 5.DATの巻 私は録音済みDATを十本も持っていないんです。ましてLPやCDのように売り出されているソフトに相当するDATは一本もなく、ただ日本オーディオ協会の「インパクト」というテスト、デモ用テープしか持っていません。DATとは? 写真:それなのに先日購入した生テープ6巻です。 |
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DAT即ちデジタル・オーディオ・テープのことで何の変哲も無いし有り難味も感じない名前ですね。音迷人なら従来のテープのヒスノイズからの開放の意味で「ノイズレス」を強調するネーミングにしたでしょう。DNLT(何て読もう!)とか。CDに遅れること4,5年で商品化されましたが、私は当時録音はカセット、鑑賞はLP、CDでしたからブッ高いDATには興味が湧かず、それとなく理解したまま現在に至っています。大まかには0101音楽デジタル情報をテープに記録したり読み出したりと言うことでしょう。テープの磁区の大きさなどから、カセットのように直線走行的に記録するのは苦しく、ヘリカルヘッド(ロータリー)方式が有利になりましたね。そのためカセットのようにヘッド部が小さくならずウォークマンとして薄くすることが困難でした。CDに取って代わるといった人やメーカーが有ったそうですが、再生側からするとアクセスの不便さからテープが勝つわけが無いですよね。そしてやはりと言うかメーカー間の不揃いな言い分などやソフトが出てこなかったことで敬遠され普及しませんでした。DNLTを理解した録音愛好家にポータブルを含め評価されましたので、一応現在細々とメンテレベル?で続いているのです。ところでヘッド周りはVHSビデオレコーダーとほとんど同じですよね。1万円を切る高機能ビデオデッキが沢山あるのでDATも安く載せれば良かったですね。ビデオで19mmヘッドギャップHIFIデッキなんて言わないで音声を映像信号並みに扱ってヘリカル録音に替えて「超ハイファイデッキ」を造ればよかったんです。でかいけれど超ハイファイです。(-_-;) 私のDAT歴はアームを造ったK.Kさん:http://www.hifido.co.jp/merumaga/otomeijin/051118/index.html から、出張時持ち歩いていたDATウォークマンのバッテリー回路がダメで買い換えたが、据え置きならまだ使えるぞとのことで譲り受けました。この1年ほどはロジックがおかしくなり、数十辺操作すると1度テープをくわえ込み動くと言う状況です。それでも鮮度の良い音楽情報を交換するのにテープを集めては使っています。(最近はMDでも性能良く十分通用すると思います。FMで正月のニューイヤーコンサ−トなどをMDでチェックしていますが、素晴らしい音でCDにも負けないくらいです) |
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写真上:手持ちのDATソフトは異常に少なく「インパクト」と「某メーカー生産現場の音源統一用デモ演奏の部分コピー」や「ある催しの生オケライブ録音コピー」です。いずれも価値ある音源でノンリミットな良い音です。「歴史的銘盤?クライバーンのチャイコンコピー(オルトフォン・カート)」なども貴重です。 DATは録音現場では重宝な道具のはずですが、再生鑑賞現場ではCD−Rなどがあり存続は大変でしょう。メーカーの読みの悪さ、意地の張合いなど真にユーザーを大切にしていない状況は今でも垣間見れますね。何時になったら賢くなるのでしょうか?最近動向が気になる例は「ブルー例?」です。 |
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◆福袋好録音CD紹介?:ロンドン盤「展覧会の絵」ピアノ版、オーケストラ版 アシュケナージ/フィルハーモニアです。 ムソルグスキーの作曲になるものでピアノ曲なわけです。私もそうでしたが、一般にはオケ版から聴き始めて馴染んでいきますね。ですからピアノで聴く時は既にオーケストラの響きが頭に入っていますから、簡単にオケの響きと比べたり同化したりで、頭の中は忙しいです。聴き終ると良くぞピアノは大きな音楽を表現できるものだなと感心する一方オケはまたピアノの響きの「イメージ」を写し取り、柔軟に表現しているなと思います。1枚のCDでこの両曲を聴けるのは意外と少ないですね。最近はもっぱら指揮者として活躍のアシュケナージ氏のディスクですから興味が涌きます。ピアノの録音は恐らくスタンウエイと思われる華麗な中高音が聴かれます。割とオンマイクで低音から中音までタップリと太めでは有りますが、ボワーンボワーンと滲みません。中高音のフォルテはジョッキンと高音倍音がシャクリ出て賑やかですが曲想にマッチしていておかしくはないです。 |
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オーケストラ版はダイナミックでワイドレンジ、並み居る同曲盤に、1番とは申しませんが負けていないでしょう。聴き進んで行くと、ええー!随分表現が違うぞ!楽器の鳴り方が違うぞ!と思いました。私の記憶が合わなくなったかと一瞬うろたえるほどでした。急いでCDジャケットを見てみますと「展覧会の絵:アシュケナージ版」とあるではないですか。???中を読んで見ると、アシュケナージさんがピアニストとして接してきた展覧会の絵、即ちピアノオリジナル版に比べ、既に評価されているラベル編曲のオーケストラ版は、どうも曲想や楽典的に違う部分があると感じたようで、アシュケナージさんが自ら編曲し直した曲だったのです。さりながら全く違うと言うことではなくラベルがイメージした感じとは8,90%同じといって良いでしょう。例のトランペットで始まる有名なプロムナード(どこぞの商店街ではありませんぞ!)がラベルは4回ですが、原曲の5回としています。確かに絵を観歩いたムソルグスキーの心情が描かれている重要な動機の変化する様々なので、律儀なアシュケナージさんは省略できなかったのでしょう。(歩く姿だけでわかるアシュケナージさんの律儀、真摯、純情、無骨、などは最近は珍しい特性ですね。尊敬しています。)アシュケナージさんはラベルが当時の貧弱なピアノ出版譜を使ってからだろうとも言ってます。キエフの大門でピアノはジャーン!とやりたい時は性能上1回刻んでジャ、ジャーン!と弾きます。アシュケナージさんはオケでもそのまんま東いや響きで、ティンパニーを頭に入れてトン、ドシャーン!とやっており面白いです。この門はラベルの大門に対しデカ門か荘重門でしょう。 今回の福袋を買わなければ、聴き落としていた「訳ありアシュケナージ版展覧会の絵」を一生知ることは無かったと思います。ですから儲けです。皆様は如何ですか? |
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おまけ: ◆1/27NHK交響楽団Aプログラム定期公演を聴いてきました。当然痛い膝を騙し騙しです。 4曲演奏されましたがお目当ては「オーディオ交響曲」です。何だそれはと仰りたいでしょう。これ私がつけた渾名です。サンサーンスの交響曲第3番「オルガンつき」です。この曲はCDではデュトワとミユンシュ盤で持っているのですが、N響はそのデュトワの指揮でした。 聴きなれたCDと同じ指揮者で同じ曲を生で聴けることはあまり無い事ですね。得意な曲と思いますがスコアを見ての演奏でした。ストレートにスッキリ、べト付かず、良いテンポで進みました。1楽章2部はオルガンと調和して、人間が作った楽器で響かせる音があたかも神が創った音のように、柔らかく易しくて癒されました。N響の弦は特に上手いと思いました。オーディオでテストに良く使う章です。 |
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2楽章以降は音響のるつぼ、オルガンの強奏も楽しめました。デュトワ/モントリオールの録音のほうが部分的に生より美しくまたオルガンなどの重低音は過不足無く出ています。オルガンの位置は違って聴こえました。NHKホールは多目的ホールのせいか向かって右側の袖壁にあります。それと多目的ホールで広すぎるのか音響が必ずしも良くないので教会録音と思われるCDに負けそうです。 難しいことを言う曲ではないと思いますが、指揮者やオケだけでなくサン・サーンスの上手さがより目立ちます。リストに献呈するので、サン・サーンスも手は抜けなかったでしょう。喜んで待っていたリストさんは残念ながら譜面を手にする事無く世を去りました。リストさんには悪いけど、私は間に合っちゃてて幸せな気分で帰れましたよ。 |
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古い録音ですが演奏を含めてLP時代に名盤となっていましたミュンシュの復刻CD(輸入盤)です。 デュトワ盤に比べると古さ歴然!ダイナミックさは有りますが音がひずみ硬い部分が多いです。超低音は飽和して歪む所があります。小気味良いテンポとあまりしつこくない情緒の歴史的名演として受け止めるべきでしょう。ミュンシュの指揮ぶりは長めの指揮棒をしならせて活発に振ります。良く風切り音がヒューヒュー邪魔しないもんです。 LPではドラティー盤が良かったと思います。 |
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◆メルマガ170号でイタリアオペラや歌手のシミオナートさんを取り上げた時、トリノオリンピックをやっていて、同姓のスケーターが映りました。 http://www.hifido.co.jp/merumaga/otomeijin/060303/index.html 今月もTVの「世界スプリント2007」で健在でした。今度は素顔が撮れました。このところTV画像が割りと綺麗に取り込まれているでしょう。以前は急いでデジカメを取り出しアナログテレビ画面を撮っていました。現在は余裕があるときにはパソコンで録画し、後ほど所望の画面をソフトにある静止画化で得ています。これが出来ることに気が付きませんでした。映り込みや干渉縞が出ず綺麗です。デジタルハイビジョン(まだ買えません)だったらもっと良い写真に成りましょう。183号参照 http://www.hifido.co.jp/merumaga/otomeijin/060609/index.html ◆宮崎県新知事、東国原氏はやれそうですね。県内の何処かの市長が「ひがし、くに、・・はら」と呼んだので、知事がズッコケていました。この市長も不勉強と言うか通用しているから驚きです。西の方特に九州?でしょうか、原を「はる」とか「ばる」と言います。西都原(さいとばる)陣原(じんのはる)上の原(うえのはる)などです。 ★タレントで活躍していた「東国」を離れ「原」ばるやって来た甲斐がありました。 ◆上を書いた翌日TVで宮崎県茶臼原(ちゃうすばる)に宮崎の馬場原(ばばはる)出身の篤志家で教育者、石井十次氏が日本で初めての孤児院を岡山から移転したと説明していました。慌てた写真が下。上でパソコン録画の話を書いておいたばかりなのに、対比的にデジカメテレビを出すようになりました。メルマガ制作を神様が助けてくれています。(日本テレビ/思いっきりテレビより) |
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◆ところで適切な笑いは耳の周りをほぐし、聞えを改善?するとか。そこで「笑コーナー」を新設! 親切でしょう! 笑コーナー: ★驚くべき人が刑務所にやってきた。その人の日本人記者を見る目は「♪アニタ方 ばかよね、おばかさんよね!」と言っていた。 |